Катюшаの日記
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君の名は。とすずめの戸締り(ただの評論)

2022-11-14(月) 全体公開

すずめの戸締り、個人的に本当に傑作アニメ映画だったのですけど、
その良さを考えていると、どうしても過去作との比較をしてしまう。
つまり、君の名は。は何が凡作だったのかということを考えた。

まず、アニメをたくさん見ているから思うこととして、
君の名は。ってアニメである必要がないということ。
アニメじゃないとできない表現何かありましたか?ってこと。
SFアニメではなく、SFドラマと言われた方がしっくりくる。
単刀直入にアニメとして魅力な点がない。

一方、すずめの戸締りは、喋る猫や、椅子に変えられる青年だったり、
空想溢れる、ジブリ的アニメだった。
まさしくアニメじゃないとできないことをしている作品。


それから、音楽について。
君の名は。も天気の子も、RADWIMPSのMVと言われるくらい、
RADWIMPSのインパクトのある音楽に頼っている。
作品に合わせた音楽を作ることは、何も間違っていない。
これでヒットしたのだから商業的には大正解だったと言えるだろう。

ただ、すずめの戸締りで本当に衝撃的だったのが、
ネタバレになってしまうんですが、ルージュの伝言。
で、芹澤君が「少女と猫の旅立ちと言えば」と話すことにより、
視聴者は頭の中に黒猫と箒にまたがる魔女を思い浮かべるわけです。
RADWIMPSの曲では得られない、視聴者の想像を掻き立てる選曲。
これまでの作品では、視聴者は舞台の下で見る聴衆だったのが、
本作では舞台の上に強引に引っ張り上げられる。
ここ、大きく場面が変わっていくシーンでもあり、
この曲により広がる想像、深さを考えたら選曲が天才と断言できる。


キャラクターの個性について、君の名は。のペラペラさが指摘されますが、
三葉がどんな子か想像してみたら分かります。
・漠然と田舎が嫌いで、都会に行きたいと思っている田舎娘
・父とは上手く行っていない思春期反抗期の女の子
・瀧君、あの人と付き合えたかな? あ、私恋してたんだ…
なんというか…つまらない、何の変哲もない女子高生。
(その点糸守のボマーってすげぇよな、個性の塊)

本作ヒロインのすずめ、
一見すると、思春期女子高生と思われるかもしれないが、、
彼女の振る舞いに理由があるという点で、ペラペラになっていない。
まぁ、一番好きなキャラは芹澤君なんですけど。
(チャラ男、ギャップ、優しさ、魅力の塊)


作品のテーマについて。
君の名は。は、ラブロマンス作品でありエンタメなのかなというところ。
その程度の作品なら大災害は必要だったのかと監督と話をしたいね。
もっと深堀して、ネットで見かけた面白い考察の中に、
過去を変えて、つまらない大人になった。というものがあった。
監督がそれを意図したかは分からないが、自由な発想で面白いと思った。

すずめの戸締り、
我々視聴者は舞台の上に引っ張り上げられ、
「俺はこう思うんだけど、お前はどう思う?」と投げかけられた感じ。
テーマが剛速球のストレート球。
これをやるって監督の意思の強さは魅力的かもしれない。

作中で暗示される出来事に、能動的に触れたことのある人は、
何かしらに共感をし、考えさせられる、
色んな感情が心の内から湧き上がる、そんな作品。
他人事だと思って、何も考えたことのない人にとっては、
共感できるところがなく、しんどい、つまらない作品。



田舎の映画館で見た鑑賞後、IMAXで見たいなぁと思った。
昔エヴァーガーデンを遠路はるばるDOLBY CINEMAで見たことあるが、
最高の映画を最高のスクリーンで見る体験をもう一度したい。
2週間後に池袋行くんで、その機会に寄り道したい。

すずめの戸締り

2022-11-12(土) 全体公開

予告映像が面白そうだったので、劇場に足を運びました。

twitterとかで感想を見ると、
君の名は。には劣ると言う呟きとすずめの戸締りの方が良いって声、
天気の子がNo1と様々意見が飛び交っていました。
私的には、すずめの戸締りが一番好きですね。

君の名は。については、瀧君が糸守に来て、
時間軸がずれていたと視聴者に種明かしされるシーン、
ここまで重要なネタを隠してきたのスゲーだろって
ドヤ顔している監督の顔が浮かんで嫌いですね。
ラストの階段シーンで運命の再開を果たすわけですが、
この作品ってラブストーリーだったの?ってそこで思った。

天気の子については、
綺麗なシーンが多いのと東京水没させたという記憶はありますが、
全体としては何をテーマにして、何を伝えたかったのかが難解。
前作が万人受けの作品だっただけに、あまり覚えていない。

要約すると、前2作の新海作品は私には肌に合わなかったということです。
それに比べて最新作は監督が何を伝えたいかが分かりやすい。
視聴後の満足感が凄かった。


◆◆◆◆以下ネタバレあり◆◆◆◆

入場者特典の新海誠本に書いてある、物語の三本柱、
・ヒロイン・スズメの成長物語
・コミカルで切実なラブストーリー
・災害(地震)を『後ろ戸』というドアを閉めることで防いでいく
これをロードムービーとして描く。

序盤に気になるのは親子関係のよそよそしさ。
この2人はどういう関係なのか、
映画が終盤に向かうにつれて和解するんだろうなぁと
予想を立てて視聴できるんですね。
私が言いたいのは、ここが君の名は。と決定的に違うところ。
視聴中に駆り立てられる想像の幅が全然違う。
終盤まで隠して隠してだと、何も想像できないですから。

先の展開を想像しながら見るってところだと、
東京からさらに次の後ろ戸へ向かい始めるシーンが本当に良かった。
道路標識で、多くの視聴者は彼女らがどっち方面に向かおうとしているのか気付き、
監督がこの作品で何をしたかったのかに気づく。
で、終盤のシーンに向けてちゃんと解答が描かれる。
芹澤君のBGMもグッジョブ過ぎる。

普通の女の子が後ろ戸を閉める大冒険に出るかという流れについて、
夢の人と似ている廃墟を探していた草太が気になる
→要石を外してしまった
→私のせいでこうなったんだから何とかしなきゃ
→草太が椅子に変えられてしまった
→あの猫の呪いだから追いかけて解いてもらう
→ガバガバ搭乗チェックのフェリーに乗ってしまう
無理なく感情移入しながら見れる設定かなと思いました。
(急に岐阜に向かった瀧君の気持ちはよく分からなかったですけど)

それから愛媛と神戸の優しい人々と触れ合うわけですが、
ロードムービーとして、こういうシーンところは欠かせないですね。
民宿でも、バーでも、それぞれ違う形の家族が出てきたわけで、
そういうところも描きたかったのかなって感じはします。

新幹線に乗り東京へ。
分かりやすく起承転結の転になったのが東京パート。
草太を人間に戻さなきゃという使命が、
草太が好きだって感情に変化したんですよね。
それまでの後ろ戸を閉める旅が、愛のための旅に変わったんですよね。
冒険ファンタジーからラブストーリーへ変わる瞬間。

草太を助けるために常世への入口を探す旅が始まるわけですが、
ここから、視聴者は強制的にすずめの過去が気になる状態にさせられる。
そして上にも書いた、道路標識で察する。

環さんとはわっかりやすく喧嘩をして、わっかりやすく仲直り?をする
作中12年という葛藤を一気に爆発させたシーンですが、
現実の逃れられないそういうものとリンクさせているなと思いますね。

君の名は。は厄災を拒否した世界。
天気の子は厄災を受け入れた世界。
すずめの戸締りは厄災を乗り越えた世界。
現実って、厄災があったとしても生きて行かないといけない、
つまり厄災を乗り越えないといけないんですよね。
3作続けて災害を描いてきた新海作品、
すんなりと腑に落ちるのはすずめの戸締りなんですよね。

常世にシーンについては、ネタバレしないために下手な事言えないんですが、
成長した自分と、これから成長していく自分。
こういうの好きでしょと手のひらで踊らされる視聴者になれる。

そして大団円となり帰路つつくわけですが、
ここの感想は「ありがとうございます」の一言。
帰路の一コマみたいな感じですが、
環さんと仲良くなれたんだなと、繊細に描いてある。
保護者ではなく、親になれたんだなと思いを馳せられる。

パンフレットに集大成にして最高傑作と書かれていたが、
たぶん新海監督が今現在作れる最高の作品だったんだなと思う。

よう実

2022-09-27(火) 全体公開

先日、プロジェクター買ったんだが、
約100inchの大画面で見るアニメはマジで捗るわ。

ようこそ実力至上主義の教室へ2期が終了したわけだが、
率直な感想は「1期よりさらに面白くなっていた」に尽きる。

1期の時は、学園頭脳バトルものかぁ、まぁまぁ面白いなぁとは思った。
だがアニメ放送時の話題性とか加味して、2期はなさそうと思ってた。
それが昨年だったか2期決定って聞いてまず驚き。
(ところで、原作が3年連続このラノベでベスト5に入ってるそう。
 そりゃアニメ続編作るわな…。)

本作はクラス毎に対決して、下剋上していくという作品、
バカテスでヒットした設定である。
(バカテストの類まれなるギャグセンスは好き)

本作は主人公が謎めいたキャラだが、とてつもない策士。
1期はこの策士のおかげで一致団結、課題を乗り越えたぜという感じ。
下剋上していくなら最低限必要なよくある感じ。

そして2期は利敵行為を行った裏切者がいるという展開が始まる。
※そのキャラはすぐに視聴者に種明かしされます。
いや、ミステリーとかなら、視聴者に考えさせる時間を与えるものだろう。
本作は違う、その裏切者を視聴者に教え、
それぞれのキャラがどのような行動をとるかを魅せている。
作者も相当の自信がないとできない技量だと思った。
で、面白んだからぐうの音も出ない。

終盤、本作では珍しい格闘シーンもあり。
俺も恐怖した。


既に3期は決まっていて1年生編のラストまでやるそう。
この後も期待。

サマータイムレンダ(ネタバレ有)

2022-09-23(金) 全体公開

全25話構成のサマータイムレンダ24話まで放送。
本来なら最終話終わってから感想残そうと思うところだが、
マジで24話が面白かった。是非見てほしい。

第24話、内容はラスボスと最終決戦。
ラスボスは前話で負傷しているが、それでも圧倒的に強い。
何話か前の海中、海上での戦いもそうだが、
バトルシーンの躍動感本当に好き。

ここからセリフのネタバレ含むんですが、

ラスボス
「私はただ長生きしたい、それだけなんです。
 この世界を、未来を、人間の行く末を、結末を見届けたい。
 (略)私の寿命は〇〇で終わりだと、そう思い知った時の私の絶望、
 君には想像つくまいなぁ。
 でもね、つい数ヶ月前私は考えを変えました。
 最後まで生きられやんのなら、世界の方を終わらせたらええんちゃう。
 世界が終われば、私はこの世界を最後まで見届けたことになる。
 (略)私はゲーム機の電源を切る方法を知っている、魔王なんですよ。
 (略)エンディングにたどり着くのはこの私だぁ!」
ザ・ラスボス、セリフが好き過ぎる。
素朴な願望だけど、その身勝手さで人を巻き込む、
狂気的な発想にして自分の行いを全く悪だと考えていない。

主人公
「みんなが俺をここまで運んでくれた。
 誰一人無意味なんかじゃない、無意味なんかにしない。
 みんなが繋いでくれたから、俺はここにおる。
 終わりや、〇〇。
 俺たちは生きていく。お前が消えた後も、世界は普通に続いていくんや」
こちらも王道の友情努力勝利、好き。

全体とおせばミステリー部分が甘い作品だったけど、
バトル展開がどんどん面白くなっていく作品だった。
一般人の手では戦いにもならない圧倒的強さの"影"。
そいつらを倒すために、"影"の力や3秒先を見る力を利用。
それでも歯が立たず、タイムリープを使いやり直し。
しかしタイムリープによって"影"側も対策を立ててきて、苦戦を強いられる。
どうしたらこいつに勝てるんだってなっていくわけで、
面白くならない訳がないじゃないですか。

第1話のミステリー展開から、魔王vs勇者的なラストバトル、誰が予測できる?
今のところ今年一番面白いバトル作品だった。

チラシの裏

2022-08-26(金) 全体公開

金ローで3週連続でジブリをやってたわけですが、
久々にしっかり見てみたら、アニメーションの完成度やっぱり高けぇ。

耳をすませば、数年毎に放送していますが、
たぶん今回初めて全編見たと思う。(そもそも見た記憶が無いのよね)

完成度が高いという話ですが、
多摩を舞台にしているので、街中には相当数の人の流れがある。
それをちゃんと書いているのが凄い。
駅の出口を上から映すカットがあるんですが、
直ぐ道を渡る人、線路の側道に向かう人、立ち止まる人、
まさしくそれぞれのモブがこの街で生活をしているのが分かる。
こういうちゃんと描かなくても本編に何の影響もない場面、
そういう細かいところで手を抜かないのは流石ジブリ。


今の大手アニメ制作が作るアニメって、
何故か背景に時間停止した人がいたり、車が通らない通りがあったり、
例え劇場作品であったとしてもそこにお金を掛けないからね。

誤解を与えないために補足しておくが、
他のアニメ制作が手を抜いているかと言ったらそうとは言い切れず、
黒字にしないといけないため、制作費の使い道を考える必要がある。
手を抜けるところはできるだけ低コスト化したいわけだ。

ジブリについては赤字叩き出してでも完成度を高めているのが現状。
(例えば大ヒットした崖の上のポニョが150億売れて会社としては製作費とトントン)
赤字覚悟で製作するとかジブリだからできる芸当すぎる。

wikiによると現在製作中の作品は1か月1分ペースで作ってるらしいです。
いや丁寧すぎるやろ!


Катюша

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