終戦の日
2020-08-15(土)
全体公開
終戦記念日という言葉はやはり違和感を感じる。
敗戦しておいてそれを祝っているんだから。
そもそも終戦の日と言っていいのかは疑問である。
白旗を挙げている日本領に侵攻したソ連への抗戦をはじめ、
各地での小規模な戦闘行為は事実上続いていたのだから。
ところで、終戦詔書が国内で放送された日であることには変わりないので、
それ関連のtwitter投稿なんかも見受けられた。
で、その中で気になったのは
ポツダム宣言を無条件降伏だと思っている人が多いという事実。
ポツダム宣言が無条件降伏であるか、そうでないかは議論の余地がある。
ポツダム宣言の13条は
「吾等ハ日本国政府ガ直ニ全日本国軍隊ノ無条件降伏ヲ宣言シ
且右行動ニ於ケル同政府ノ誠意ニ付適当且充分ナル保障ヲ
提供センコトヲ同政府ニ対シ要求ス(後略)」
ポツダム宣言では日本軍は無条件降伏しろと言っており、
日本国家については触れられていないという主張である。
ポツダム宣言を受け入れるにおいて日本政府が重要視したのは国体の維持、
つまり天皇を存続させることである。
これについて連合国側に問い合わせを行っている。
連合国は次の曖昧な回答を行う。
「天皇及び日本国政府の国家統治の権限は……連合軍最高司令官の制限の下に置かれる」
日本政府はこれを受け、天皇の存続が約束されたと判断し、
御前会議をもって受諾するに至る。
日本側だって何も成せずに降伏したわけではないし、
上文言を降伏文書に盛り込ませたのだから条件を突きつけたわけになる。
まぁ、ポツダム宣言受諾が
無条件降伏であろうか、そうではなかろうかを議論している連中を見かけたら、
絶対思想の強い人々なので近寄らない方が良いと思う。