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2016-07-28(木)
全体公開
*
彼が振り返ると、街の人々は大波乱を巻き起こしていた、そして彼の後ろへ逃げて行く者達の足跡を目で辿ると、崩壊し始めているビルがあった。
「…行くか。」
彼はそう呟き、人々の流れに逆らい走って行った。
*
どうしてこうなるんだろうか、彼はまたしても己に疑問をぶつけ、その疑問は宙を舞った。
「げほっげほっ…突然変な3人が来たと思って居なくなったと思ったら暗くなって…、テロリストか…?。」
彼なりの洞察力と判断力を生かし考察をしつつ、悪戦苦闘しながらもガレキの中から脱出する。
「おーい!誰か居ますかー!、居たら返事をしてくださーーい!。」
返事は無い、ただでさえ暗く崩壊している空間で1人居るのは男の大人でも恐怖を覚える。
そんな時、突如外から光が溢れだし彼は目を眩ませた。
*
「そこに誰か居るのか?。」
重いガレキの山を持ち上げて、その大男は僕に問いた。
「あっ、はい!ここです!レスキューの方ですか!。」
こういう時に救助に来てくれるのは大体レスキュー隊の人だ、できる限り大きな声で伝えるのが最善策だとその時の僕は判断した。
「残念だと思うがレスキューじゃあない、ただの人間だ。」
目が慣れてきた時に彼をよく観察した、銀髪の綺麗な髪、鍛えられた肉体、明らかな戦闘者、そして僕は彼の顔を見た時に気づいたのだ。
「お前は_ラムネか_!?。」
僕はこの男の顔の傷を知っている、長年夢か幻か疑い続けてきた疑問が解けた瞬間だった、
全ての熱が引いて、一気に爆発したような鮮明な感覚だった。
「【ライトニック ムネルバ】…現世ではライトニック ムネルバという名前だ、ゆり、お前の名前を聞かせてくれ。」
「【花笠蛾 百合】僕の今回の名前もゆりだ、君は相変わらず美形でムカつくよ。」
「はっ、それは理不尽の極みだな?。」
僕らは初対面のはずなのに、まるで戦友のようにお互いを認めあった、この瞬間僕は弾き出されたように彼の元へ走っていた。
「はは!また会えるなんて、夢か幻か何かなのか!。」
気分が上がり、彼の側で子供のように再開を喜んでいた。
「お前は髪色以外ほとんど前と変わんねぇな。」
「君はむしろよく変わらないね!。」
目の前の惨状を知りながらも、その時の僕は彼に話しかけていた。
*
少年は起爆装置を放り投げ、小さな男の子に肩車をして崩れるビルを眺めていた。
「わぁ!凄いよ凄いよ爆発!例の少年、ちゃんと見に行かなくていいの?。」
幼いその身体を支える少年も、目の前の惨状を見て喜んでいた。
「能力の詳細も知らないし、爆発で運が良ければ殺せるだろう、殺せなかったら報酬が払われないだけだ。」
その言葉に後ろから歩いてきた女の子が反応する。
「その辺の雑魚を相手にするほど暇も無いからネぇ、さァ行こうよ、見学なんてしないでも死ぬでしょ。」
少年少女たちはその言葉が終わった一瞬の隙に消え去った、起爆装置を残し__。
続く…
2016-07-26(火)
全体公開
彼らは元々、妖怪だった。
現代の日本、6月8日、28度。
_前世を信じている者達はどれくらい居るのか?、彼は己に疑問をぶつけた。
はぁ、とため息をつき、本の古臭い匂いに包まれた図書館の空気を吸い込んだ。
「この昔話の本も外れかぁ…、400年くらい前の話なんていくらでも残ってそうなのになぁ。」
愚痴を漏らし、金色の三つ編みを垂らしたこの青年は花笠蛾百合、今年で21歳になる。
彼は生まれながらにして天才少年として周囲にチヤホヤされ、育て上げられたが、そんな彼の頭脳は生まれついての物ではない、”持ち込んだ”頭脳なのだ。
彼は前世の記憶があり、それを21年間ずっと信じ込み、誰にも明かすこと無く過ごしてきた、ネットの掲示板で見た若者たちのふざけた前世の話は全てくだらなく、とても哀れなものしか存在しなかった。
「僕だってもう21なんだし、前世とは違ってまともな日常を送りたい…。」
そう言って、彼は図書館を出た。
*
午前11時。
半袖日傘サングラスなどの熱中症対策をした都会の人混みを、コートを羽織り冷やかな表情で歩く1人の大男が居た。
「…今日も収穫無しか。」
男の名前はライトニックムネルバ、淡い青色のコートを着、銀色に輝く艶やかな髪、赤い瞳、彫刻のように整った顔の右目には、縦型の傷跡が残っている。
突然鳴り響く轟音に、彼は後ろを振り返った。
彼らの止まった歯車は、動き出す__
続く
2016-07-25(月)
全体公開
彼らは元々、妖怪だった。
現代の日本、6月8日、28度。
_前世を信じている者達はどれくらい居るのか?、彼は己に疑問をぶつけた。
はぁ、とため息をつき、本の古臭い匂いに包まれた図書館の空気を吸い込んだ。
「この昔話の本も外れかぁ…、400年くらい前の話なんていくらでも残ってそうなのになぁ。」
愚痴を漏らし、金色の三つ編みを垂らしたこの青年は花笠蛾百合、今年で21歳になる。
彼は生まれながらにして天才少年として周囲にチヤホヤされ、育て上げられたが、そんな彼の頭脳は生まれついての物ではない、”持ち込んだ”頭脳なのだ。
彼は前世の記憶があり、それを21年間ずっと信じ込み、誰にも明かすこと無く過ごしてきた、ネットの掲示板で見た若者たちのふざけた前世の話は全てくだらなく、とても哀れなものしか存在しなかった。
「僕だってもう21なんだし、前世とは違ってまともな日常を送りたい…。」
そう言って、彼は図書館を出た。
*
午前11時。
半袖日傘サングラスなどの熱中症対策をした都会の人混みを、コートを羽織り冷やかな表情で歩く1人の大男が居た。
「…今日も収穫無しか。」
男の名前はライトニックムネルバ、淡い青色のコートを着、銀色に輝く艶やかな髪、赤い瞳、彫刻のように整った顔の右目には、縦型の傷跡が残っている。
突然鳴り響く轟音に、彼は後ろを振り返った。
彼らの止まった歯車は、動き出す__
続く
2016-07-18(月)
全体公開
思いっきり名前を晒していくスタイル
まぁ小説小説騒いでるだけなんでそこんところよろしくね_(-ω-`_)⌒)_
フレンド申請してくれれば承諾しますんでじゃんじゃんこいよ
ヒトデ太郎
2016-07-18 08:08:57
星乃の中の人はワイ