平方根
2016-01-27(水)
全体公開
今日は複素関数のテストです。
参考書読んでいて衝撃を受けました。
√1 = ±1
中学で習う実数領域では√1 = +1は当たり前です。
しかし、複素数領域では√1 = -1が考えられるのです。
理由は√1 = exp(nπi)ただしnは整数と表される多価性に。
つまりですよ、中学のテストでこんな問題ありますよね。
√16 = □
普通の中学のテストなら□に±4と書くと×をもらいますが、複素数領域上は○です。
これで×をもらったことのある方は先生に抗議しに行きましょう。
たぶん先生が理解出来ないおそれがありますが。
詳しい説明
実数aの2乗値a^2が平方根の中に入っていたとする。
^は指数、exp(a)=e^a、lnはlogのe底、iは虚数単位
√(a^2)
=(a^2)^(1/2)
=exp[1/2*{2ln(a)+2nπi}] nは整数
=exp{ln(a)+nπi}
=a*exp(nπi)
ここで、
exp(nπi) = cos(nπ)+i*sin(nπ) = ±1 ∵nが偶数なら1、nが奇数なら-1
よって
√(a^2) = ±a
A=exp{ln(A)}と表せられるところがポイントですかね。
expとlnは逆関数の関係にあるんでこんな計算ができます。
複素数zはz=exp{ln|z|+(arg(z)+2nπ)i}
|z|とarg(z)はそれぞれ複素数平面上の大きさと偏角。
(arg(z)+2nπ)i項はzが実数よりarg(z)=0で2nπiだけ残ります。