目の前には砕けた肉片が転がり、血が屋上のコンクリートの上を流れる。
無残な姿だった。
「飛鳥さん・・・・・・」
「良かったわ、生きてて」
「あの~アレは・・・・・・?」
肉片の方を向きながらたずねた。
「あ~、本当のことを話すしかないわね。
 私たちはあなたの見方、あっちは敵」
粗末すぎるにもほどがあるんじゃないのかと思われるぐらい簡素な解答。
「宇宙人なんですか?」
「違うわ、私は地球人。彼らが宇宙人」
「・・・・・・」

「先に汚しちゃった地面と壁、直さないとね」
後を振り向くと壁に血がついていた。
よく見てみれば自分にはかかってない。
まるで自分の所だけ突き抜けたみたいに・・・・・・
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