キーンコーンカーンコーン…
ガラガラ…
チャイムが鳴ると同時に教室へ入った。
「はよー健太。今日はギリギリセーフだな。」
「おう、危なかったぜ…おはよ。」
いつもこんな感じで学校へ登校する。
「ほら、席につけー授業始めるぞ。」
一時限目は、歴史だ。歴史の先生は、授業そっちのけで昔話をすると有名だ。
そして、今日もその話をしている。
「そうだな。今日は、夢の少女という話をしようか。」
ふと、あの夢のことを思いだした。
(夢の少女…か。あれと関係することかも)
「ある日、少女は少年と約束を交わした、少女を忘れないと。しかし、少女は約束を交わしたあの日になくなってしまった。交通事故でね。事故からちょうど20年くらいたった時だった。少年の夢に…少女は現れた。「ねぇ、私のこと覚えてる?」と。」
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夢の少女。 s.1
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