少年は言う
「何を探しているの?」
少女は言う
「大切なモノ。」
「具体的には?」
「ごめんね、分からないんだ。」
「自分のモノなのに?」
「…なくしたというより、みんなにあるのに私にはなかったって言うほうが正しいかな?」
「そっかぁ~」
少年は可愛らしく首を傾げる

「じゃあ、それをボクと一緒に探そう!」
少女は静かに笑った。
「うん!」
彼らはあるきだす。
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ひと夏の物語。 s.1
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