「東中学校出身、宮崎未来です☆
 好きなものは、えーっと・・・アラシです!」
「北南中からきました、村田正義です。
 趣味は釣りです」

入学式が終わると、さっそく自己紹介タイムだった。
俺は、今日の朝見かけたアイツのことが気になってしょうがなかった。
名前は『王束 美弥』。
配られたプリントにそう書いてあった。
「ね、君の番だよ」
「え、あ!」
前の奴が俺を呼んだ。
やっべぇ、なんも考えてねぇ!
「あ、えーっと、深積魅月(ふかづみ みつき)、東中出身です!
 えぇっと、趣味ー・・・は特にないっす!すいません!」
アハハハハ、と教室から笑い声が上がった。
うぉおお、超恥ずかしい・・・!
で、俺の番も終わったんで美弥について考察ターイム☆

・・・っていっても、特に何もないけど。
そろそろか?
自己紹介・・・。

「・・・王束美弥(おうたば みや)。第六宮野中出身です・・・。
 よろしくおねがいします」

それだけ言って、彼女は座った。
その間、表情は変わらずに無表情。

「よーし、全員終わったな!
 これから1年、よろしくたのむぞー!」

無駄に元気な先生だった。


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