無題
2007-08-08(水)
全体公開
前回は中途半端なとこで終わってすいません。
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冷気を操りながらシヴァが聞く。
「どうすんの、こいつは。」
ケイトは答えた。
「あとで警察に突き出すから動けない程度にしてあげて」
ミヅルはケイトに治療を受けていた。
「だからあれほど小屋から出るなって言ったのに」
「大体お前が結界張ってるとか言わなかったじゃねーか」
「だって信じてくれないでしょ」
「・・・・・・・・・。」
「名前、まだ教えてもらってないじゃないの。」
「何で必要なんだよ」
「狼さんって呼ぶのが不便なだけ」
「・・・。ミヅルだ。」
「ミヅル君でいい?」
「・・・・(コクリ)」
そして男は警察に突き出された。
それを見ていたミヅルが思い出したように聞く。
「・・・・・・なんで黒魔法使わなかったんだよ」
「え?・・・・練習中なの・・・。」
「は?お前卒業したんだろ?」
「・・・・・・。黒魔法は苦手なの。だから薬草摘みに行ったついでに練習したりしてたんだけど」
「・・・。」
ミヅルは半ば呆れたような目でケイトを見た。
「・・・ハァ。完全に直ったら練習付き合ってやっから」
「・・・ホント?」
「一応な。助けてもらったし。」
「の前に、使えるの?」
「お前よりかは上手い」
「・・・・・・じゃあ、早く治さなきゃね。」
「ああ・・・・。」
薬を調合しているケイトを見てミヅルは呟いた。
「・・・ありがとな」
「ん?なんか言った?」
「別に」
3週間後。すっかり完治したミヅルはケイトの練習に付き合うことにした。
「だから、炎系はもうちょい力込めてやればいーんだよ」
「あ、そうなの?」
「ということで今に至るんだが」
「ちょっと待ってくださいよ、2人は恋人同士なんでしょう!?肝心な理由が見当たりませんが」
「あ〜、それはね」
「言うなアリサ!」
「その年のお月見の時にみっちゃんが勢い余って告白したんだよ。」
「・・・・・・/////。」
「え?で、ケイトさんは?」
「ビックリしてたけどOKした。ったく私がいる前で・・・。」
「あの時はだから・・・。満月でつい・・・。」
「しかも特殊なやつだって。迷惑だったんだから。」
「そうなんですか・・・。」
「アリサ、終わったよ」
ケイトが薬のビンを持ってきた。
「残念だけど、私にも分からない。」
「・・・ならそのビンは?」
「雨薬。これを撒けば雨が一時的に降るの。治療はできないから、せめてこれだけでも」
「ありがと。」
「でも、今は2ビンしか渡せないから、よく考えて使ってね」
「うん。さて、行くよウィル」
「え?もう??」
「あ、そうか。さっさと行け。」
「何よ、ツンデレ狼。」
「ツ・・・!?」
「じゃ、お2人さん仲良くねー。」
「うん!」
「・・・・・・。」
2人が去ったあと。
「ミヅル君、練習付き合ってくれない?」
「・・・しょうがねーな・・・。」
手つないで森の深くまで消える2人の姿があったとかなかったんだとか。
そして、少し尻尾振ってるミヅルがいたとかいないとか。