小説【棘の記憶】
2016-07-01(金)
全体公開
_これは遠い遠い過去の記憶
朝 目が覚めて起き上がるシーンから始まる
すぐに私は洗面台に向かう 長い長い廊下を抜けて まだ日の出も微かに登って来た頃なのだろうか
肌寒いのがしっかりと感覚に残っている 洗面台の鏡に私は向き合う
私の右目からは大量の血らしきものが浮かび上がっている とても痛々しい
右目を開ければ目が黒く 瞳が真っ赤に染まっていた 私は気にも止めずに髪の毛を束ねて顔を洗う
この記憶は何なのだろうか とても懐かしいのに別の懐かしさを感じる 他人の思い出話を聞いて頷いて 適当に話しかける感覚に近い
あるシーンでは黒髪の美少年や とても美しいブロンドの女の子 そして 銀髪の眼帯がいる
特に私は銀髪の眼帯に特別気を許していたみたいだ 親しげに話し茶を飲んでいる
何故か手に届かない距離が身に染みる
彼との約束を果たさなければ 何かは分からないまま 私は歩く
私:...
目が覚めたら私は見知らぬ森に居た 服は黒いぼろぼろなワンピースに裸足
私は訳も分からぬまま己の本能の刻まれた勘で立ち上がる
ここはどこだろう
今は夜か 周りから車の機械音がする 街中の森林と言った所か
とにかく町に出なければいけない 警察に助けを求めよう
???1:...おい ...いたか?
声が聞こえた まずい これは確実にファンタジーにある展開だ
???2:いんや いねぇ...そこら辺探し...いねぇよ
予想としては私を探している しかもここに集まってくる音的に集団だ 草むらの真後ろ
???3:どうすんだよ あいつは...しかやってねぇよ?
???1:とにかく探せ...重要な...だからな
何を言っているんだ?とにかく逃げなければ...!
...end?