ぎるてぃすとーりー第五刊
2015-10-01(木)
全体公開
※あくまで自己満足です
※グロテスクな描写があります
※暴力的表現が含まれます
「ぎるてぃすとーりー」
「偽理」 辛辣
_暗闇の森_
私は走っていた 変わり果てた顔をして
それは約10分前の出来事
目の前で白銀の髪の男が倒れ
緑の髪の女が少女の首を掴む
楽しい声と共に 血は飛び散る
これは現実なんかじゃない 逃げなければ
そう 逃げていた 私は逃げていた
ただ一つの理想を束ねて 現実を夢にしていた
走った先は現実 足が今にも崩れそうだ
「逃げては駄目なんだ」
現実を前に深呼吸をした
辛辣「林檎!!」
林檎「どうしたの?弱虫さん」
私は懐に忍ばせた鋏を握りゆっくりと取り出す
林檎「ああ そんなもの持って…さあこっちに渡しなさい」
辛辣「お前に従う気は無い」
辛辣「死ね!!」
林檎「馬鹿なことを言うな 弱虫さんは逃げたんだ 何を言う」
私は眼に熱さを感じた
ああ これが怒るってことかな ごめんな 林檎
私は覚醒した 今までに無い程身体が空気に馴染んで行く
林檎「その眼は…[悪印]かなぁ?」
辛辣「そうだねぇ…俺はこの印を誇りに思うよ」
辛辣「お前を今すぐ殺せるからなぁ!?」
俺は風に身体を任せ 素早く動く
こんな感覚は初めてだ 楽しい
林檎「面白く無い」
そう言い あいつは手をこっちに向けた
林檎「馬鹿は首でも吊ってろ」
ほんの少しの間のフラッシュ
息を感じない時間だった
睡蓮「あーあ 久しぶりに出てきたが」
睡蓮「案外つまんないな」
睡蓮「さっさと次の場所行って…」
俺の眼に映ったのはまるで別の世界だった
そう 生きている あいつは
辛辣「ふざけんな」
睡蓮「な…!?」
辛辣「馬鹿だとぉ?こんな全身血塗れの奴がかぁ?
睡蓮「お前は何故生きている!?」
辛辣「例え刃物が心臓に刺さったとしても…」
辛辣「お前を殺すまで 林檎を開放するまでぇ…」
辛辣「てめぇを追いかけてやるよ…へへ…」
睡蓮「ああ…!?」
何故だ 何故思い通りに身体が動かない
辛辣「んじゃあ…殺るかぁ」
まるでそいつは ゾンビだった
辛辣「ぐほっ…アア…」
もう少しで…もう 少し
俺は の 助け な んだよ
きっ あいつは で から
俺が 頑張 な ゃ
そこで 俺の意識は途絶えた_
続くかも___ _ _