妖怪王子と奇怪な日常(2)

~次の日、学校にて~

藍那「はぁ~、どうしよう。妖怪がみえる、なんていったって信じてもらえないよ~」

?「あなたも見えるの?」

藍那「え…っと、だれ?」

?「ああ、名前言ってなかったわね。私はフィルナ。あなた、妖怪が見えるんでしょ?」

藍那「え…もしかして、あなたも見えるの!?」

よかったー、わたしだけじゃないんだ。

フィルナ「まあね。でも、あなたいつから見えるようになったの?」

藍那「わたしは、多分昨日から。フィルナは?」

フィルナ「私は、生まれつき。物心ついた時から見えてたわ。」

藍那「それって大変そう…」

フィルナ「慣れればそうでもないわよ。それより、あなた、なんで見えることに気付いたの?」

藍那「えっと、昨日ね、妖怪王子っていう人に会って…」

?「よんだか?」

藍那「あっ、妖怪王子!」
 
なんでこんなところにいるの!?

フィルナ「…この人はかかわらないほうがいいよ。面倒だから。」

妖怪王子「なんだ。お前か。藍那、お前知り合いなのか?」

藍那「ううん、さっき友達になったの。ってそれより、なんでここにいるの!?ここ学校だよ!?」

妖怪王子「それくらい見ればわかる。お前を探しに来たんだ。」

え…わたしを?妖怪王子がわざわざなんで…

妖怪王子「じゃあ、いくか。フィルナ、おまえもいくぞ。」

フィルナ「なんであんたっていつも上から目線なの?まあ、いいわ。」

藍那「え、まって!ど、どこにいくの?まだ授業が…」

フィルナ「そんなものサボったって大丈夫よ。じゃ、お願い。」

妖怪王子「ああ。」

王子はそういうと、フィルナと私をかかえこみ、屋上からとびおりたんです。

藍那「いーーーやーーーーっ!死んじゃうーーーーー!」

フィルナ「だいじょうぶよ、こいつ飛べるから。」

やだよーっ!このままじゃ落ちちゃうーっ

しばらくして、ストン、と音がして目を開けてみると、あの神社の前でした。

藍那「あ…ここ昨日来た…」

?「あー!王子~、早く何とかして下さいよ~もう手に負えませんよー」

妖怪王子「助っ人を連れてきたんだ。藍那、こいつは猫娘だ。俺の仲間だ。」

藍那「あ、よろしくお願いします…」

猫娘「可愛い子ね。よろしく!っと、それより、この神社、どうにかしてくださいよ~」

藍那・フィルナ「どうにかしてって?」

妖怪王子「ああ、そのことなんだが、実は俺がいないあいだに神社の中がとても汚くなっていてな。掃除を手伝ってもらいたいんだ。」

藍那「え…それだけ?」

わたし、そんなことで学校さぼっちゃったんだ。これからテストだってあったのに…

…先生にどういおうかな。謝らないと…

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終わり

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