高校2年生の秋のある日のことだ
その日はいつもと変わりない朝だった
空はいつものように青く
太陽はいつものようにまぶしい
繁華街の気持ち悪いほどの人通りの多さも
俺はそのいつもどおりの繁華街をその日も歩いていた
いや、その日「も」とは言わないか
ちょっと家電を買いに出かけたからたまたま、というべきかな
俺はともかく繁華街はいつものとおりだった
しかし、そのいつもの繁華街を積み重ねられた積み木とたとえるなら
それを横からツンと押しくずす指が、その日にはあった
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