凍てつくように冷たい空気が麓まで吹き下ろしてくる。
初めてティガレックスと戦った時、ガクは何もできなかった。

そのとき、自分がどれだけ非力か、彼は思い知った。

(2人の戦い方を見て学ぼう…初心に戻るんだ。)

そうガクは考えていた。


マールにとって、ガクは憧れだ。
自分と同じくらいしか狩りをしていないのに、自分よりも数段強い。

この前のティガレックスのときも、彼は自分を守ってくれた。

(ガクに追い付きたい…そのためには死ぬ気で努力しなきゃ…。)

マールは、父の残した「青鳥幣弓」の弦を、きつく張った。
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