重なるリコーダーの音。
音楽の授業でのグループ発表会を控える四人は懸命に練習をしていたが、
教室の片隅から聞こえるその音色はそれは悲惨なものだった。
「みどはシの音が出せないんだね」
「はーちゃん!」
「発表会近いっつうのに・・・そんなのでどうするのみど」
「あはは。ソとラとシの音がー出なーい」
「響子!!てめぇ!!」
「響子、呪いの歌を歌うな。みどが本当に出せなくなるよ・・・ドとレとミとファと」
「ソとラとシの音がー出なーい」
「止めようよ二人とも!みどが可哀想じゃん・・・とってーもだいーじにーしーてたーのに」
「壊れて出ない音ーがーある」
「どーしよ(コラ)どーしよ(コラ)」
「オーパッキャマラードーパッキャマラードー」
「パオパオパンパンパン」
「オーパッキャマラードーパッキャマラードー」
「パオパオパ」

次へ


やめる