ピピピピ、ピピピピ・・・
目覚まし時計のアラーム音が鳴り響く。
「んん・・・」
私はしつこく鳴り響くアラームを止めた。
私の名前は星月日和。中学2年。みんなは私を「ひよ」と呼ぶが、私はそのあだ名がキライだ。
私は、着替えを済ませ、朝食を食べるため、自分の部屋を出た。
「おはよう」
「まぁ、ひよ。今日は起きるの早いわね。どうしたの?」
お母さんが不思議そうな顔をした。
「・・・別に」
「もう。ひよったら素直じゃないんだから」
お母さんがニコニコしながら言ってきた。
昨日、えりなに言われたことを思い出す。
――――――もう。ひよちゃんってばそういうとこダメなの!――――――
別に気にしたわけではない。しかし・・・
――――――わあ、大きなチョコレート!―――――
―――――あのチョコレート、少し赤かったな―――――
「っっ!!」
なぜか体に力が入った。
「あれ?ひよ、どうしたの?」
「・・・お母さん、ごめんだけど、今日は早登校しなきゃ」
「えっ、どうして・・・」
お母さんがそこまで言った時には私は既にかばんを持っていた。
「いってきます」
私はそういうと玄関を飛び出した。
「一体何があったのかしら」
お母さんの独り言が聞こえた。
次へ

チョコレート2 s.3
やめる