「あぁ、兄貴ちょっと待った。」
レイさんが話始めようとしたところで、カインさんが待ったをかけました。
「カイン?」
「いや、話始める前にラウを何とかしたほうがいいと思って。
“魔力切れ”のまま放置するのも良くないだろ。」
そういってカインさんは、呪文の使用で酷く衰弱しているラウさんを見ます。
息はだいぶ落ち着いてきていましたが、力が入らないのか、未だに立つことも出来ないくらいに
膝が震えています。でも・・・・・・
「・・・・・・それもそうだな。話の腰を折るようで申し訳ありません、彼をお願いできますか?」
レイさんはそれを聞いて少し考えましたが、答えは出たようです。顔を上げると、先生たちに
要請していました。
「・・・・・・副学園長。」
「わかりました。こちらで何とかしましょう。医務室に連絡して、魔力供給の手はずを整え・・・・・・」
「ま、待ってください!」
レイさんの要請を受け、副学園長が医務室に連絡しようとしたところで私は待ったをかけました。
「・・・・・・?何か用でも?」
レイさんが私の声に応じてこちらを向いてきます。それだけで、すごく緊張してしまいます。
「あ、あの・・・・・・」
正直、自分が間違ってたらと思うと怖いです。でも・・・・・・言わなきゃいけません。
「た、たぶん・・・・・・ラウさんは、魔力切れ、を、起こ、してない、と思うんです。」
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運命瞬く七つの空 fate:14 s.2
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