「一応確認するか…もし大切な事だったら不味いしな」

健一はベットから起き上がり、充電器に繋いだまま放置していた自分のスマホを手に取る。
そのスマホの電源を入れると何通ものメールが届いており、健一は目を白黒させた。
それらのメールの送り主はそれぞれ健一の友人達のものであり、その内容はほぼ同じような内容だった。

「やっべぇ!そういえば今日は朝から遊びに行こうって約束してたんだった!」

今まで着ていたジャージを脱ぎ捨て、急いで外行き用の服へと着替える。
このままでは間違いなく遅刻だ。集合場所であるバス停のバスが出発してしまう。
スマホと財布等必要最低限の物を引っつかんでカバンに押し込み、靴を引っ掛けるようにして急いで玄関を開ける。
すると後ろから

「お兄ちゃん!待ってよぉ!
 一体そんなに急いでどこに行くの?」

この幼さが残る女の子の声が聞こえてくるという事はおそらく健一の従妹、
南 向日葵(みなみ ひまわり)が後ろに居るのだろう。
ある事情から暫くの間家で預かっている可愛い妹のような存在だ。

「今から遊びに行く所だけど…何か用か?向日葵」

「ごめん、時間ねぇからまた今度な!」


【試作恋愛風ゲーム】 ver.1.0 ※未完成です s.2
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