今日の五十嵐の服はパーカーに黄色いTシャツ、そして黒いズボンだった。
いつもとは違う服装で少し落ち着かなかった。
(……でも、かっこいいな…)
しばらく、じぃーと見つめていた。
「なぁ影川。今日の服、可愛いなぁ。」
ドキッ…
「あ、ありがとう!」
「もうそろそろ着くぞ。」
「はい。」
ー遊園地ー
親子連れやカップルで賑わっていた。
「んじゃ、どれから行こか?
どこでもええよ。」
「えと、ですね…。」
ドンッ
優李はパンフレットをじっと見つめて悩んでいると、カップルにぶつかってしまった。
「ふぁ!?す、す、すいません!」
「いえいえ、大丈夫ですよー。もーみーちゃんたら~気をつけないと。」
「えへへ。ごめんねーたっくぅん。」
いちゃいちゃしながら去っていった。
「………」
「なんだったんやろ…」
「そうですね…」
気まずい空気になった。
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君の名は希望9 s.2
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