私はタイルを辿り歩く。
キュッキュッ、ぷにぷに。
不規則な色のタイルと不規則なタイルの音。

きがつくと、目の前には私の見た事のある物があった。

「自転車」

もうないはずのもの処分したもの。母親の自転車。もう、役目の果たされた「エフェクト」

私が自転車に触ると卵になった。手の平サイズで持ち運びにも便利だ。

私は再び卵を割ってみた。
すると中から自転車が現れた。
なにこれ。面白い。
私は母親のだった自転車に乗り自転車を漕いだ。良かった。まだ自転車に乗る能力は衰えていないらしい。
私は自転車を真っ暗闇の方向に走らせた。
次へ

ゆめにっき 1にちめ。 s.2
やめる