「!」
あの時の記憶が甦る。
「くっ!・・・そうだ!アレなら!」
光一は手を前にクロスした。
そして円を描くようにして右手を下に左手を上にして右腰の辺りに持っていった。
「その構えは!」
クラスの何人かが言った。
そのあとで、
「ふ、そんなものであたしが吹き飛ぶと思うかい?」
「さぁな」
手を突き出すと同時に空気の塊ができた。
すごい勢いだったものの、境目に触れると勢いが大幅に低下した。
最終的には鑿を少し押し戻すくらいだった。
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やめる