ただ泡の発生し、それがはじける音だけしか響かない世界。
ガラスの中の緑色の液体の中でただ呼吸するだけ。
もしこのガラスを突き破ったらどうなるのだろう。
多分、死ぬのかな。
はぁ。と息を吐くとまた泡がボコボコと音をたてた。
なんだか自然的じゃないな、って思う。
自分の存在する世界も、自分の存在も。
「どうかした?」
にやにやとガラスの向こうの奴が話しかけてきた。
「居心地は、悪くは無いと思うけど」
まあ、悪くは無いのだけれど。
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歯車を一つ壊してみたら s.1
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