僕は、葉山 凌。いたって普通な男子高校生である。
あえて言うとしたら、あまりにも目立たない、平凡以下の男子高校生である。
そんな僕が、見ず知らずの女子生徒に、宣言されたのだ。
「こっ、告白してやるんだ!お前に!!!!!!」
一瞬、何を?と首をかしげそうになったが、彼女が首まで真っ赤になっているのを見て、僕まで赤くなってしまう。
告白って、その、そういう……?
というかそもそも、この子は誰だ。それすらも知らないのにいきなり言われても困る。
「えっと……き、君、名前は……?」
「髙梨 言葉ッ!覚えとけ、バカッ!!」
キリッとした釣り目で僕をにらんで、彼女は廊下の奥に消えてった。
向こうの教室ってことは、5~8組くらいかな?
僕は1組だから、知らなかったのかな。
髙梨、言葉、かあ。
どんな子、なんだろうな
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2/14に言の葉を s.1
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