調理室の中は、どうやら調理部が部活をしている最中のままだった。
机の上にはまな板や、小麦粉、包丁が無造作に置かれていて、オーブンの予熱をしている最中のものもあった。
「ううう・・・。」
そんなときだった。奥のから、うめき声が聞こえてきたのだ。
「ぇ・・・。ちょっと。裕也イキナサイ・・・」
杏奈でさえ声がひっくり返ってしまっていた。
「や、やだよ。恵麻が・・・」
「・・・・。」
恵麻は恐怖のあまりフリーズしている。
殺人光線が一気に俺の方を向いた。
「え。俺?やだよ。絶対。」
「ううう・・・。ゴホッ・・・。ケホケホ・・・。」
「・・・むせてる。にんげ、ん?」
俺は勇気を振り絞って、うめき声がした奥の方に足を運んだ。

― そこには。

「うわぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?」
「キャアアアアアあああああああああああああああああああああああ!!」
「「・・・・。・・・・・。」」(フリーズ中。)
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