「ってな具わいだった」
場所は電車の中、夏休み明けて早々偶然出くわしたクラスメイトの関口健と夏休みの思い出を話してた。
「うらやましよ、俺もそんな妹欲しいよ」
ある一部始終だけを聞くといいかも知れないが、実際そこまで良くはない。
「成績優秀の妹を持つと兄としてはプレッシャーあるんだけどな~」
「兄が馬鹿だからな」
健は少し笑いをこらえるようにして言った。
「お前もな」
すかさずお決まりの一句を言い返す。
車窓から見える戦争が終わるの空は遠くまで、遠くまで青く広がっていた。
俺はそれを過去に見たことがある気もする。
真っ青な空には雲が一片もなかった。
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僕たちはもう1つの世界で生きていた Ⅱ s.1
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