「僕は・・・ここだっ!!」
嵜崎が金切り声で叫ぶ。
消えていた左腕が再び燃え始めて、より一層強い炎を纏った。
「まだ来るかっ!?」
その瞬間。
ギュルルルルルッ!!
と、金属がぶつかり合う音がして、三人の背後から嵜崎に向けて銀色に光る帯が伸びた。
「ぐぅっ!?」
「何だ!?」
明日香が声をあげた時には、もうそれは嵜崎の体を弾き飛ばしていた。
「来たな・・・。」
譲治がほくそ笑んだ・・・こうなることが分かっていたからだ。
「はいよ、邪魔させてもらうぜ。」
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タイムラグ ~時を紡ぐもの~ 11 s.1
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