「ふざけるなっっ!!」

楓は叫んだ。

別に何が起こったわけでも、何かされたわけでもない。
ただ、自分の今の境遇に嫌気がさした。

もう堪忍袋の緒は切れたのだ。


「おいおい、どうした楓ちゃん。ホームシックかい?」

からかうようにフリーズが言う。


「お・・・おい、落ちつけっ!・・・ブレイク、ブレごふあっ!」

袖藤の顎に、脳天をかち割るように鋭く、強烈で、かつ繊細なアッパーが決まった。

「名付けて"アホバスター"・・・かな。」
面白そうに蜜柑が見ている。


「なんでこんな場所に無理やり詰め込まれてこんな生活しなきゃならないのよっ!!」

ワガママといえばワガママだが、正論といえば正論だった。

「何で父さんがここの先公と知り合いだからって私がこんなとこに入れられなきゃならないの!?信じらんない!」


「あー・・・荒れてるね・・・。」
BANも流石に苦笑するしかない。


まるで「ゴゴゴゴゴ」・・・という効果音が聞こえてきそうなぐらいの勢いだった。

「・・・ちょ・・・落ち着けって・・・オマぶはっ!!」


袖藤、K.O.
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