「やめたまえ君達!」
サイレンスが暴れる少年に剣を向けた。
「・・・あ゛ぁ゛?」
先生に剣を向けられても正面きって、さらに睨みつけるこの男は、本当に凶悪だ。
「テメェ、俺の担任だかなんだか知らないが、俺にたてついてタダで済むと思うなよ?優男が!」
明らかに殺意のある顔だ。
その手に握られたグレネードにセーフティーは付いていない。
「・・・。」
それに対して、つき従うようにたたずむ少女は何もしゃべらず、無表情だった。
そのギャップがまた怖い。
「この学校にも規律というものがあるんだ・・・体で覚えないとわからんかね。」
そして、サイレンスは剣を握る手に力を込める。
・・・。
「へっ。流石に勝ち目はねぇな。やめだやめだ。」
少年は、グレネードのセーフティーを戻した。
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やめる