「ぅ・・・うぅん・・・。」

「お、起きたか。」

楓が目を覚ますと、目の前には袖藤がいた。

「・・・あれ?私何で?」

「手荒な真似をしてすまない、少々強引に連れてこさせてもらった。」

声のする方を見ると、ジャージ姿の大男がいた。

「あなたは!?」

もう一人の男には見覚えがないが、声は聞いたことある。
そう、校門で楓に麻酔を撃った男だ。

「君は外界の人間だから、この学校に来たら絶対逃げだすと思ってね。逃げられてこの学校の内面を漏らされてはかなわない。」

「そうです!何なんですかこの学校は!?」

「知らなかったのかよ・・・。」

「この学校は、表向きは普通の学校だが、本当は国民を守るための戦士を育成する学校だ。」

「そんな・・・!」

「君の事はお父さんから聞いているよ。」

「父さんが?」
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