与えられる快感は、もはや恐怖と等号でつなげることができた。

気が付いたからだ。バスの中で優の身体を這い回った
手の動きとそっくりなことを。
後ろにいるのは紛れもなく友人の惇。
当然、わきから回され触っている手も友人のもの。

たまたまではないか?それもゼロとは言えない。
なんたって一瞬見た痴漢の姿は決して中学生には見えなかった。
けれど身体は確実に"三回目"の刺激として受け取っていて…
頭よりも身体が正しい。それを優はなんとなく分かっていた。


……分かりたい訳ではないけれども。


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