俺は自分の部屋のベッドにいた。
ぎしりと音を立ててきしむベッドの上で体育座りをする。
そう、優が上に乗って起こしてくれたベッドの上。

顔はすっぽりと折ったひざに埋め込んでいるため、目の前は見えない。
真っ暗だ。そして、俺の心の中も目の前の色と同じ色だった。

照らしているのはかろうじて窓から差し込んでくる、夕焼けの明かりだけ。
部屋をオレンジ色に染めているその光は俺への希望へと思いたかった。

けっきょくあの後、学校は休んだ。
優と母はすっかり仲直りしたようで、今も
一階から二人の笑い声が聞こえる。

俺はと言うと・・・・・このとおり。
優にしたことに対しての罪悪感が俺を押しつぶしていた。



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