「詩織先輩、2nd誰吹くんですか?まさか詩織先輩が吹くんじゃ・・・」



「ん?ウチは3rdかBassTromboneパート吹くさー」

と、詩織先輩が答える。



舞先輩が聞いた。

「じゃ誰2nd吹くの?ウチは1stだしさ」



詩織先輩は言った。

「もちろん美咲ちゃんに決まってるじゃん・・・ちょい頼りないけどテナーバストロンボーン吹きだしね。
 まぁなんとかなるっしょ」





「ちょっとというよりかなり頼りないですけどね(ボソ」

と、美咲が小声で言った。





美咲は予想外の展開がたくさん舞い込んで来てるので、

基礎練習もなかなか進まなかった。



さらに、悠先輩が練習していた曲を代わりにやらなければならないので

悠先輩の譜面も全て譜読みし、

新しく来た2ndの譜面も譜読みしなければならない。


しかも文化祭の半月前なので、意外と曲が多い。

美咲の頭は譜読みだけでいっぱいいっぱいだった。



だが、その日は個人練習とパート練だけなので、合奏はやらずにすんだ。

美咲は、部活が終わってからも夜遅くまで練習していた。


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