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鴉の濡れ羽

更新日:2014-11-22 21:50:00

石原健二
・良い男
・仕事に行ったきり行方が不明

<報告書について>

3月14日、蓮田紀一郎の捜索依頼を受ける。
依頼者は、その両親である蓮田夫妻。
二人に話を聞くものの、捜索対象者が小鳥遊郷にバードウォッチングをしに出かけたこと
しかわからず、翌日現地入りすることに決める。
どうやら対象者は、一人で出かけたようだ。

3月15日、小鳥遊郷に到着。あまり大きな町ではなかったので、すぐに捜索対象者を目撃する人物と遭遇する。
大柄で美形なので目立っていたようだ。
対象者は、山に入って以来その姿を目撃されていない。
もしかして、遭難でもしたのだろうか。
調べると、山のはずれに”鳥籠館”という宿泊施設があるようだ。
捜索対象者がそこにたどり着いた可能性もある。
小鳥遊郷にはそれ以上の情報はなかったので、その鳥籠館で予約を取り、
翌日向かうことにした。
そういうわけで所長、鳥籠館の宿泊代よろしく頼みます。


 
 <経歴書>
捜索対象者は蓮田紀一郎(27)。
蓮田エンジニア株式会社に勤務。立場としては時期跡取り。
野鳥を愛する会に所属。
2月の頭にバードウォッチングへと出かけたが、何故か家に帰ってこない。
捜索依頼者である蓮田夫妻は、当初警察に捜索願を出したが一ヶ月近く経過しても
見つかる様子がなかったので、藁にもすがる思いで探偵事務所の戸を叩いたとのこと。
捜索対象者は、野鳥が好きで、休日にはよく一人で出かけて鳥の絵を描いていたという。
お気に入りのスケッチブックは、ターコイズブルーの色をしており、
その日も持っていったと思われる。

最近、神隠し事件が発生しているという。
もしかして、その被害にあったのだろうか? と言う手書きのメモが下に残されている。


鳥籠館 外
http://www.fastpic.jp/images.php?file=9855808803.gif


http://www.fastpic.jp/images.php?file=8501536931.gif



・剥製(はくせい)とは、学術研究・展示、鑑賞を目的とした動物標本作製技術の一種。
 あるいはその技術によって標本にされた動物個体のことを言う。
 死亡した動物の表皮を剥がして防腐処理をほどこし、除去した内容物の構造の代替として損 充材を詰め、
 標本生存時の外観形態にほぼ近い状態で保存する動物標本技術の一種である。

☆物置
―――すると、家具に交じって隅のほうに荷台がある。
何度も外で使用されているのだろう、乾いた泥などがタイヤにこびりついている。


また、黒いシミのようなものが見て取れる。

天下無爽は強制的に医学を振らせてもらうよ


神隠し事件ではないかと思われている人間は現在のところ13人。
前触れもなく行方不明になっており、
またお金の要求もないため誘拐と言う線は薄いと報じられている。

・館について
2月25日から別荘を宿泊施設に改装したらしい。
自分はその頃ぐらいに雇われた。
後は鳥籠館のHPに書いてある情報の通り。(序盤に図書館で調べた情報。

・奥様とかほかの住人について
この屋敷には、
旦那様(藤間義久→とうま よしひさ
奥様(藤間マリア
お嬢様(藤間 倖→とうま さち
執事の諏訪部さん
鳥籠館管理人の笹木太助さん
笹木さんが雇ったらしい滝さん
って方がいます
私は森下和代と申します





☆滝さんの部屋
<ノート>
野鳥を中心に鉛筆で描かれた絵がたくさん載っている。
中には、倖をスケッチしたものもあるかな。
裏表紙にはR・Tと言うイニシャルが書かれている。

<スケッチブック>
スケッチブックもパラパラと捲ってみても大体同じような感じかな
鳥籠館全体の絵とかね。
でも最後のページに書きかけの女性の絵があったね。
長髪で、絵からでも美人とわかる。
右下に「M.T」と書かれている。






☆笹木さんの部屋
2月5日
 昨夜、突然旦那様から呼び出された。
 真夜中のことで一体何事かと思ったら、口にも言えぬおぞましいことを頼まれる。
 正直、我が耳を疑った。
 信じられなかった。
 酷く冒涜的なことをするよう指示を受けたが、昔助けていただいたご恩がある。
 やるしかあるまい。
2月6日
 いやなことを頼まれたせいか、今日は妙に早く目が覚めた。
 夜明け前だった。
 キッチンで水を飲もうとしたら、
 窓から諏訪部さんが何かを荷台に乗せて移動させているのを目撃する。
 見てはいけないものを目撃したような気がして、すぐに自室に逃げた。
 何故だろう、とてつもなく恐ろしい。
2月7日
 どうしても気になって、昨日の夜明け前に諏訪部さんが
 何を運んだのか確認しに行った。
 今、そうしたことを後悔している。
 何故そんなことをしようと思ったのだろう。
 まさか、あの人があんなことをしていただなんて……。
 それにしても、これからアレのことについてはどうしたらいいだろうか。
2月15日
 なんとか滝をここで働かせることができた。
 どうやら旦那様は、滝に興味がない様子だった。
 むしろ諏訪部さんの視線に緊張した。
 人を紹介するなんてしたことがなかったから、緊張のせいでひどく疲れた。 
2月21日
 旦那様から恐ろしいことを命じられた。
 これで二度目だ。
 やはりあの人は狂っている。
 何故諏訪部さんも止めない。
 恐ろしい、恐ろしい。
 早くここから逃げたい。
 (以下文字が乱れ判別不可能)
ここで文字は途切れている。




☆義久の日記☆

2月1日
 久方ぶりに別荘へとやってきた。
 笹木はしっかり管理をしているらしい。特に目に付いて気になるようなところはなかった。
 倖も別荘に来たことを喜んでいる。
 これでマリアも元気になってくれればいいのだが。
 ここ数日、彼女の元気がない。
 彼女が塞ぎがちな性質であることは知っているが、あの憂鬱そうな横顔を見ていると私も悲しくなる。
 今回の別荘の滞在が、気分転換になればいい。
 早く元気になって欲しいと思う。
2月4日
 今日、バードウォッチングに来たという男が迷い込んできた。
 小鳥遊郷を見て回っていたらしいのだが、
 どうも道を間違えて外れのこんなところに来てしまったようだ。
 日に焼けた、快闊そうな若い男だった。
 とりあえず諏訪部に言って、今日の滞在を許すことにした。

 マリアの様子がおかしい。
 一体どうしたのだろうか。


2月5日
 何故だ、マリア。
 私は、君を愛しているのに。
 あの男がいけないのか。
 何故、何故、何故(字が乱れていてこれ以上判別不可能)
2月6日
 マリアが伏せてしまった。
 諏訪部に言いつけて、誰にも近づけないようにさせた。
 早く、以前のように元気になって欲しい。
 マリア、愛している。
2月8日
 森下から、倖がマリアに会えなくなって寂しがっていると聞いた。
 会わせてやりたいが、マリアは伏せたままだ。
 優しく微笑んではくれるが、それだけである。
 私も彼女の喋って動く姿が見たい。
 早く、彼女を治す方法を探さなければ。
2月11日
 倖の猫が死んだ。
 朝からいないと大騒ぎした末のことだった。
 どうやら館を抜け出して自動車に轢かれたらしい。
 倖は酷く落ち込んでいるようだった。

2月12日
 おかしい。
 死んだはずの猫が生き返っていた。
 倖は無邪気な様子ではしゃいでいたが、有り得ないことだ。
 聞けば、館から少し離れた場所にある教会で出会った神父が治してくれたという。
 そんな教会などあっただろうか。
 しかし、それにしても有り得ない。
 そんなこと、有り得ないはずだ。
2月13日
 倖が神父から預かったという本を借りた。
 神父はこれを見ながら、猫を治したのだという。
 フランス語の洋書だった。
 さっそく読んでみることにする。
2月16日
 なんて素晴らしい本なのだろう。
 これならきっと彼女も治るはずだ!

2月18日
 本の通りにしたというのに、マリアは伏せたままだ。
 何故だ。
 何がいけないというのだ!
 (以下何かが書いてあるが字が乱れていて判別不可能)
2月19日
 倖が会ったという神父に本の事を聞くために訪ねにいった。
 神父は人を食ったような不快な態度であったが、解決手段を教えてもらう。
 こんなことで本当にマリアは目を覚ますのだろうか。
2月23日
 神父が教えてくれたオカルト系WEBサイトで購入したものが届いた。
 魔知の指輪と古のものの水晶と呼ばれる置物だ。
 使ってみたが、なかなか面白い。
 神父のことを信じてもいいのかもしれない。


2月25日
 別荘を宿泊施設にした。
 もともと客人が呼べるよう幾つかの客室があったのが幸いしたと言えるだろう。
 マリアのためならば、どんなことでもしてみせよう。
 手段を選ぶつもりはない。
3月11日
 客は少ないが、それでも剥製を見たがる物好きな人間はいるようだ。
 準備は着々と進んでいる。
 諏訪部のほうは少々手こずっているようだが、目的の半分には達したらしい。
 どうやら笹木が怖気づいていると聞く。
 昔あんなことをしていたくせに小心な奴だ。

 マリア、あと少しだ。
 待っていてくれ。

3月16日
 どうも妙な男が嗅ぎまわっているらしい。
 目障りである。
 麓の人間に確認するよう諏訪部に言ったところ、
 あのバードウォッチングをしていた男を捜しているらしいとの報告を受ける。
 あの男の話など聞きたくもない。
 不快だ。
3月20日
 やっと準備が整った。
 あとは明日の夜を待つだけだ。
 森の祭壇で、女神を呼び出す。
 マリア、やっとお前に会える。
 ああ、愛している。
 またそう、君に伝えたい。




☆日本語訳のメモ☆『CULTES DES GOULES』

・この本は屍食教典儀である。
・フランス国内ににおける降霊術や人肉嗜食、屍体性愛に耽っていた淫祠邪教を目録化し、
 それらの教団の教義や行動について詳述している。
・人肉を食すと不老不死
・黒い豊饒の女神は人に永遠の生を与える。

・黒き豊饒の女神の立ち去る歌(呪文)