サフィールさんのスレ。NO.1

更新日：2009-02-01 12:51:00

一人の、少女が、歩いていた。
誰も、いない、夜空の中。
それは、まるで、終わりのない悲しみのようで。
でも、誰も、気づかなくて。
少女は、一人で、道を、歩き。
たった、一人で、生きていた。

―・・・
ある日、そんな、夢をみた。

それからも毎日その夢を見た。
僕は少女を慰めたくて。
手を伸ばす。
なのに少女には手が届かなくて。どんなに足掻いても届かなくて。
そして夢が覚める。
それが悲しくなりなぜか目頭が熱くなる。
僕もいつも一人だった。
誰もいない世界だから。
なのに僕は誰かを探して。
誰かを求めて。
誰もいないのを知っていても。
諦めずに。誰かを求めて。
昨日までずっと誰にも会えなかった。
今日は―――あの夢に出てくる場所にいた。
そこには少女が立っていた。
―夢と同じだ―――。
だけど少し違うところがある。
少女に手が届く。慰めることができる。
僕が少女を求めて。
少女が僕を求めて。
――――僕らはここで出会えた。
これから少女は孤独じゃなくなる。
悲しむこともなくなる。
これから僕も孤独じゃなくなる。
泣くこともなくなる。
これから僕らはどんなことがあっても離れない。
こんな世界で出会えた―――たった一人の友達だから。