いのちの栞

ー僕は、自分が嫌いだ。
弱くて、うじうじしてばかりの自分が大っ嫌いだ。だからこんな目に遭うんだ。…いっそのこと消えてしまおうか。ー
図書室で一人ぽつんと、そんなことを雑に破った紙切れに書いていた。
(…なんで、こんなことを書いてんだろ。)
無意識の内に書いていたようだ。
紙切れをくしゃくしゃに丸めようとしたそのとき、
ガラガラ…
突然、見回りをしている先生でだろうか。図書室へやってきた。
僕は丸めようとした紙切れを慌てて、近くにあった本に挟み込んだ。
こんなの見られたら大変だ。
「まだいたのか。もう、とっくに下校時間過ぎてるぞーはよ、帰れ。」
「…はい。」
紙切れを挟んだ本以外のを戻し、下校した。
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