伝説を分かつ運命の君   ~外伝~  其の一


 如月友埜
 玉紀五鈴

 あの人たちは、
 名前なんていらない。自分は自分じゃないか。
 そう云っていた。

 私は、逆だと思った。名前は大事なもので、その名前の子の躯の中に、たまたま私たち「魂」が、入ることができたのではないか。
 だから私は、私を私と呼ばない。
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