「あ、傘忘れた!ごめん、先に帰ってて。」
いつもの日々が、この日で終わるとは思いもしなかった。
傘を取りに学校へ戻っている途中、石につまづいて転んだ。
「いってー・・・。・・・ん?オレは何をしていたんだっけ・・・」
記憶喪失なんて小説の中の話だと思っていたけど、実際に起こるなんて。
「・・・言葉は普通に喋れる。言葉の意味も分かる。
でも、自分が一体誰なのか、今まで自分が何をしてきたのかが分からない。」
次へ


やめる