新学期が始まった。
「うわー、大きなチョコレート!」
私の横でそうつぶやいたのは月野えりなである。
「私、チョコレートだーい好き!」
「・・・わかるよそんなの」
「だよねー!私達仲良しだもん!」
私の名前は星月日和。みんなは「ひよちゃん」と呼ぶが、私はそのあだ名がキライだ。
「・・・帰ろう」
「えー、どうしてー?」
私はよく気分屋と言われる。なぜかはわからない。
「もー。ひよちゃんってばそういうとこダメなの!」
えりながニコニコしながらくっついてくる。うっとうしい。
私はえりなの手をはらいのけて家へ向かった。
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チョコレート1 s.1
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